PEAR にはさまざまな設定オプションがあります。 どんな項目があるのかを知りたい場合は次のコマンドを実行します。
$ pear config-show
初心者の方はデフォルトの設定で十分間に合うでしょう。 使い始めたばかりのころは、変更することはめったにありません。 そのまま パッケージのインストール に進みましょう。
特定の項目の値を読み込む場合は
config-get を使用します。次のコマンドは、
pear パッケージの .php ファイルがインストールされる場所を表示します。
$ pear config-get php_dir /usr/share/pear
値を変更するのも、値を取得するのと同じくらい簡単です。
$ pear config-set preferred_state beta config-set succeeded
設定を変更しても、インストール済みのパッケージには それは適用されません。たとえば
data_dirの値を変更した場合などには注意が必要です。 このような場合は、$ pear upgrade --forceで全パッケージを再インストールします。
| 変数名 | 説明 | デフォルト値 |
|---|---|---|
| bin_dir | 実行可能ファイルがインストールされるディレクトリ | /usr/bin |
| doc_dir | ドキュメントがインストールされるディレクトリ | /usr/lib/php/docs |
| ext_dir | 拡張モジュールがインストールされるディレクトリ | ./ |
| php_dir | PHP ファイル (PEAR のファイルなど) がインストールされるディレクトリ | /usr/lib/php |
| cache_dir | PEAR のインストーラや XMLRPC が使用するキャッシュディレクトリ | /tmp/pear/cache |
| data_dir | データファイルがインストールされるディレクトリ | /usr/lib/php/data |
| php_bin | スクリプトの実行に使用する PHP の CLI あるいは CGI バイナリ | /usr/bin/php |
| test_dir | リグレッションテストがインストールされるディレクトリ | /usr/lib/php/tests |
| cache_ttk | ローカルのキャッシュを更新せずに使い続ける秒数 (Time To Kill) | 3600 |
| preferred_state | 希望するパッケージの状態 (stable, beta, alpha, devel, あるいは snapshot) | stable |
| umask | ファイルの作成時に使用する umask (Unix 系のシステムのみ) | 22 |
| verbose | デバッグログレベル (0-3 で、3 がフルデバッグモード) | 1 |
| http_proxy | パッケージのダウンロード時にオプションで使用する HTTP プロキシのアドレス (host:port) | |
| remote_config | リモートの設定ファイル。 ftp を用いてリモートサーバの内容をローカルにミラーする際に使用する (PEAR 1.4+) | |
| auto_discover | コマンドラインあるいは依存性情報から、 新規チャネルを自動的に探す | 0 |
| default_channel | デフォルトのチャネル (PEAR 1.4+) | pear.php.net (pecl コマンドを使用した場合は pecl.php.net) |
| preferred_mirror | 希望するチャネルのミラー (PEAR 1.4+) | pear.php.net (pecl コマンドを使用した場合は pecl.php.net) |
| master_server | PEAR サーバ [PEAR 1.4+ で廃止] | pear.php.net |
| password | PEAR のパスワード (メンテナ用) | |
| sig_bin | 署名の処理用のプログラム | /sw/bin/gpg |
| sig_keydir | 署名のキーのディレクトリ | /etc/pearkeys |
| sig_keyid | 署名に使用するキー | |
| sig_type | パッケージの署名の形式 (gpg のみ) | gpg |
| username | PEAR のユーザ名 (メンテナ用) |