インストール/設定
PHP Manual

実行時設定

php.ini の設定により動作が変化します。

セッションの設定オプション
名前 デフォルト 変更可能 変更履歴
session.save_path "" PHP_INI_ALL  
session.name "PHPSESSID" PHP_INI_ALL  
session.save_handler "files" PHP_INI_ALL  
session.auto_start "0" PHP_INI_ALL  
session.gc_probability "1" PHP_INI_ALL  
session.gc_divisor "100" PHP_INI_ALL PHP 4.3.2 から利用可能
session.gc_maxlifetime "1440" PHP_INI_ALL  
session.serialize_handler "php" PHP_INI_ALL  
session.cookie_lifetime "0" PHP_INI_ALL  
session.cookie_path "/" PHP_INI_ALL  
session.cookie_domain "" PHP_INI_ALL  
session.cookie_secure "" PHP_INI_ALL PHP 4.0.4 から利用可能
session.cookie_httponly "" PHP_INI_ALL PHP 5.2.0 から使用可能
session.use_cookies "1" PHP_INI_ALL  
session.use_only_cookies "1" PHP_INI_ALL PHP 4.3.0 から利用可能
session.referer_check "" PHP_INI_ALL  
session.entropy_file "" PHP_INI_ALL  
session.entropy_length "0" PHP_INI_ALL  
session.cache_limiter "nocache" PHP_INI_ALL  
session.cache_expire "180" PHP_INI_ALL  
session.use_trans_sid "0" PHP_INI_ALL PHP_INI_ALL は PHP <= 4.2.3、PHP_INI_PERDIR は PHP < 5 から。PHP 4.0.3 から利用可能。
session.bug_compat_42 "1" PHP_INI_ALL PHP 4.3.0 から利用可能。PHP 5.4.0 で削除されました。
session.bug_compat_warn "1" PHP_INI_ALL PHP 4.3.0 から利用可能。PHP 5.4.0 で削除されました。
session.hash_function "0" PHP_INI_ALL PHP 5.0.0 から利用可能
session.hash_bits_per_character "4" PHP_INI_ALL PHP 5.0.0 から利用可能
url_rewriter.tags "a=href,area=href,frame=src,form=,fieldset=" PHP_INI_ALL PHP 4.0.4 から利用可能
session.upload_progress.enabled "1" PHP_INI_PERDIR PHP 5.4.0 から利用可能
session.upload_progress.cleanup "1" PHP_INI_PERDIR PHP 5.4.0 から利用可能
session.upload_progress.prefix "upload_progress_" PHP_INI_PERDIR PHP 5.4.0 から利用可能
session.upload_progress.name "PHP_SESSION_UPLOAD_PROGRESS" PHP_INI_PERDIR PHP 5.4.0 から利用可能
session.upload_progress.freq "1%" PHP_INI_PERDIR PHP 5.4.0 から利用可能
session.upload_progress.min_freq "1" PHP_INI_PERDIR PHP 5.4.0 から利用可能
PHP_INI_* モードの詳細および定義については どこで設定を行うのか を参照してください。

セッション管理システムは、php.iniファイルに記述可能な多くの設定オ プションをサポートします。以下に概要を示します。

session.save_handler string
session.save_handler は、 セッションに関連するデータの保存および取得時に使用するハンドラを定義します。 デフォルトは、files です。各拡張モジュールで、 独自の save_handler を使用できることに注意しましょう。 インストール環境単位で登録されているハンドラを取得するには phpinfo() を使用します。 session_set_save_handler() も参照してください。
session.save_path string
session.save_path は、保存ハンドラに渡される 引数を定義します。デフォルトのファイルハンドラを選択した場合、 ファイルが作成される場所のパスになります。 session_save_path() も参照ください。

オプションの引数としてN(数値)を指定できます。 これはセッションファイルを分散して保存する際に ディレクトリ階層レベルを決定します。 例えば、'5;/tmp'とすると /tmp/4/b/1/e/3/sess_4b1e384ad74619bd212e236e52a5a174If という位置にセッションファイルを生成します。 Nを使用するには、これらすべてのディレクトリが 事前に作成されている必要があります。 そのためのシェルスクリプトがext/sessionmod_files.shというファイル名であります。 Windows 版の mod_files.bat もあります。 また、0以上のNが指定されている場合には自動ガーベッジコレクション が機能しないことに注意してください。詳細は php.ini を見てください。 また、Nを指定する場合は、 session.save_pathを"quotes"で囲う必要があります。 なぜならセパレータ(;) は php.ini ではコメントとしても利用されているからです。

警告

この設定を/tmp (デフォルト)のようにどこか らでも読み込み可能なディレクトリのままにしている場合、サーバー上 の他のユーザーがこのディレクトリのファイルのリストを取得すること により、セッションをハイジャックをすることが可能となります。

注意: PHP 4.3.6 以前では、WindowsユーザーがPHPのsession関数を使用するためには、 この変数を変更する必要があります。c:/temp のような有効なパスを指定するようにしてください。

session.name string
session.name はセッション名を指定し、 クッキー名として使用されます。 アルファベット文字のみで指定する必要があります。 デフォルトは、PHPSESSID です。 session_name()も参照してください。
session.auto_start boolean
session.auto_start はリクエスト開始時に セッションモジュールがセッションを自動的に開始するかどうかを 指定します。デフォルトは、0(無効)です。
session.serialize_handler string
session.serialize_handler は、シリアル化または シリアル化データを復元するために使用されるハンドラの名前を定義します。 現在、( php あるいは php_binary という名前の) PHP 内部フォーマットおよび (wddx という名前の) WDDX がサポートされています。WDDX は、PHP がWDDX サポート を有効にしてコンパイルされている場合のみ使用可能です。デフォルトは、 php です。
session.gc_probability integer
session.gc_probabilitysession.gc_divisorの組み合わせでgc (ガーベッジコレクション)ルーチンの始動を制御します。 デフォルトは、1 です。 詳細はsession.gc_divisor をご覧ください
session.gc_divisor integer
session.gc_divisorsession.gc_probabilityの組み合わせで すべてのセッションの初期化過程でgc(ガーベッジコネクション)プロセス も始動する確率を制御します。確率は gc_probability/gc_divisor で計算されます。例えば、1/100は各リクエスト毎に1%の確率でGCプロセスが 始動します。 session.gc_divisorのデフォルトは100です。
session.gc_maxlifetime integer
session.gc_maxlifetime は、データが 'ごみ' とみなされ、消去されるまでの秒数を指定します。 ガベージコレクション (ごみの収集) は、 セッションの開始時に行われます (session.gc_probabilitysession.gc_divisor に依存します)。

注意:

異なる値を session.gc_maxlifetime に指定している 別々のスクリプトがセッションデータの保存場所を共有している場合、 一番小さい設定値に達した時点でデータが消去されます。このような場合には、 お互いに session.save_path を使用します。

注意: デフォルトのファイルに基づくセッションハンドラを使用している場 合、使用するファイルシステムは、アクセス時間(atime)を記録できる 必要があります。Windows FATはこれができないため、 FATファイルシステムまたはatimeの記録ができない他のファイルシス テムで問題を発生した場合は、セッションのガベージコレクト処理を 行う他の手段を用意する必要があります。 PHP4.2.3以降、atimeの代わりにmtime(更新時刻)が使用されます。 このため、atimeが利用できないファイルシステムでの問題は無くなりました。

session.referer_check string
session.referer_check には、HTTP Referer に おいて確認を行う文字列を指定します。Refererがクライアントにより 送信されており、かつ、指定した文字列が見付からない場合、埋め込 まれたセッションIDは無効となります。デフォルトは空の文字列です。
session.entropy_file string
session.entropy_file は、 セッションIDを作成する際の別のエントロピーソースとして使用する 外部リソースへのパスを指定します。 例としては、多くの UNIX で利用可能な /dev/random または /dev/urandom があげられます。 この機能は、Windows では PHP 5.3.3 以降で対応します。 session.entropy_length にゼロ以外の値を設定すると、 PHP は Windows Random API をエントロピーソースとして使います。

注意: PHP 5.4.0 以降では、 /dev/urandom あるいは /dev/arandom が使えるときはそれを session.entropy_file のデフォルトとするようになりました。 それまでのバージョンでは、このディレクティブのデフォルトは空でした。

session.entropy_length integer
session.entropy_length は、前記のファイルから 読みこむバイト数を指定します。デフォルトは、0 (無効)です。
session.use_cookies boolean
session.use_cookiesによりクライアント側にセッ ションIDを保存する際にクッキーを使用するかどうかを指定します。デ フォルトは1 (有効)です。
session.use_only_cookies boolean
session.use_only_cookies は、 このモジュールがクライアント側へのセッション ID の保存に Cookie のみ を使用することを指定します。 この設定を有効にすることにより、セッション ID を URL に埋め込む攻撃を防ぐことができます。この設定は、 PHP 4.3.0 で追加されました。 PHP 5.3.0 以降で、デフォルトは 1 (有効) となります。
session.cookie_lifetime integer
session.cookie_lifetime は、 ブラウザに送信するクッキーの有効期間を秒単位で指定します。 0 を指定すると "ブラウザを閉じるまで" という意味になります。 デフォルトは、0 です。 session_get_cookie_params() および session_set_cookie_params() も参照してください。

注意:

有効期限のタイムスタンプは、サーバーの時刻に基づいて決まります。 クライアントのブラウザの時刻がこれと同じであるとは限りません。

session.cookie_path string
session.cookie_path によりセッションクッキーで設定するパスを指定します。 デフォルトは/です。 session_get_cookie_params()および session_set_cookie_params()も参照してください。
session.cookie_domain string
session.cookie_domain によりセッションクッキーで指定するドメインを指定します。 デフォルトでは指定されません。 この場合は、クッキーの仕様によって、クッキーを作成したサーバーの ホスト名が指定されます。 session_get_cookie_params() および session_set_cookie_params() も参照ください。
session.cookie_secure boolean
session.cookie_secureは、 セキュアな接続を通じてのみCookieを送信できるかどうかを指定します。 デフォルトは、offです。 この設定は、PHP 4.0.4で追加されました。 session_get_cookie_params()および session_set_cookie_params()も参照してください。
session.cookie_httponly boolean
クッキーに対して、HTTP を通してのみアクセスできるようにします。 つまり、JavaScript のようなスクリプト言語からはアクセスできなくなるということです。 この設定を使用すると、XSS 攻撃によって ID を盗まれる危険性を減らせます (が、すべてのブラウザがこの設定をサポートしているというわけではありません)。
session.cache_limiter string
session.cache_limiter により、セッションページにおけるキャッシュ制御の方法を指定します。 nocacheprivateprivate_no_expire あるいは public のいずれかとなります。デフォルトは nocache です。 これらの値の意味については session_cache_limiter() のドキュメントも参照ください。
session.cache_expire integer
session.cache_expireによりキャッシュされた セッションページの有効期間を分単位で指定します。 このオプションは、nocacheリミッタに関しては効果がありません。 デフォルトは、180です。 session_cache_expire()も参照してください。
session.use_trans_sid boolean
session.use_trans_sidは、透過的なセッション IDの付加をするかどうかを指定します。 デフォルトは、0(無効)です。

注意: PHP 4.1.2より前のバージョンでは、このオプションは --enable-trans-sidにより コンパイル時に有効とされていました。 PHP 4.2.0以降、trans-sid機能は常にコンパイルされます。 URLに基づくセッション管理は、Cookieに基づくセッション管理と比べ てセキュリティリスクが大きくなります。例えば、ユーザーは、emailに より友人にアクティブなセッションIDを含むURLを送信する可能性があ り、また、ユーザーは自分のブックマークにセッションIDを含むURLを保 存し、常に同じセッションIDで使用するサイトにアクセスする可能性 があります。

session.bug_compat_42 boolean
PHP バージョンが 4.2.3 とそれ以前には、たとえ register_globals が無効の場合でもグローバルスコープでセッション変数の初期化を 許してしまうドキュメント化されていない特徴/バグがあります。 この機能を使用している場合で session.bug_compat_warn も有効にしている場合、 PHP 4.3.0 とそれ以降のバージョンでは警告が発されます。 この特徴/バグは、 このディレクティブを無効にすることで無効にすることが可能です。
session.bug_compat_warn boolean
PHP バージョンが 4.2.3 とそれ以前には、たとえ register_globals が無効の場合でもグローバルスコープでセッション変数の初期化を 許してしまうドキュメント化されていない特徴/バグがあります。 この機能を session.bug_compat_42 session.bug_compat_warn を有効にして使用している場合、 PHP 4.3.0 とそれ以降のバージョンでは警告が発されます。
session.hash_function mixed
session.hash_function によりセッション ID を生成するために使用されるハッシュアルゴリズムを指定することが可能です。 '0' は MD5 (128 ビット) で、'1' は SHA-1 (160 ビット) を意味します。

PHP 5.3.0 以降では、hash 拡張モジュール の任意のアルゴリズムが (この拡張モジュールが使用可能な場合に) 指定できるようになります。たとえば sha512whirlpool などです。 サポートされているアルゴリズムの一覧は、 hash_algos() 関数で取得できます。

注意:

この設定は PHP 5 で導入されました。

session.hash_bits_per_character integer
session.hash_bits_per_character により バイナリのハッシュデータを何らかの可読なデータに変換する際、 それぞれの文字に何ビットストアさせるかを定義することが可能です。 指定可能な値は、'4' (0-9, a-f)、'5' (0-9, a-v) そして '6' (0-9, a-z, A-Z, "-", ",") です。

注意:

このディレクティブは PHP 5 で導入されました。

url_rewriter.tags string
url_rewriter.tagsは、透過的なセッションIDの 付加機能が有効となった場合に、セッションIDを含めるために書き換 えられるHTMLタグを指定します。デフォルトは、 a=href,area=href,frame=src,input=src,form=fakeentry,fieldset= です。

注意: HTML/XHTML strict に適合させたい場合には form エントリは削除し、 formフィールドの前後に<fieldset> タグを使ってください。

session.upload_progress.enabled boolean
アップロードの進捗を追跡して $_SESSION 変数に格納するかどうか。 デフォルトは 1 で、この機能は有効になっています。
session.upload_progress.cleanup boolean
すべての POST データを読み終えた (つまり、アップロードが完了した) 時点ですぐに進捗状況を消去するかどうか。 デフォルトは 1 で、この機能は有効になっています。

注意: この機能を有効にしておくことを強くおすすめします。

session.upload_progress.prefix string
アップロードの進捗を $_SESSION で管理するときに使うキーのプレフィックス。 このキーを $_POST[ini_get("session.upload_progress.name")] の値と連結して、一意なインデックスを作ります。 デフォルトは "upload_progress_" です。
session.upload_progress.name string
進捗情報を $_SESSION に格納するときに使うキーの名前。 session.upload_progress.prefix も参照ください。 $_POST[ini_get("session.upload_progress.name")] が渡されていない場合や存在しない場合は、アップロードの進捗を記録しません。 デフォルトは "PHP_SESSION_UPLOAD_PROGRESS" です。
session.upload_progress.freq mixed
アップロードの進捗を更新する頻度を定義します。 バイト数 (100 バイトごとに進捗を更新するなど) あるいはパーセンテージ (ファイル全体のサイズの 1% ごとに進捗を更新するなど) で指定できます。 デフォルトは "1%" です。
session.upload_progress.min-freq integer
更新間隔の最小値。単位は秒。 デフォルトは "1" (1 秒) です。

track_varsおよび register_globals 設定はセッション変数の保存および回復方法に影響を与えます。

アップロードの進捗は、 session.upload_progress.enabled を有効にして $_POST[ini_get("session.upload_progress.name")] を設定するまでは登録されません。 この機能の詳細は セッションのアップロードの進捗 を参照ください。

注意:

PHP 4.0.3以降、track_vars は常 にonとなっています。


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